シビアな行政改革

財務省といえば中小金融機関に対して過保護主義で、よくいわれる一番弱いところに照準を合わせる“護送船団方式”の行政を展開してきた過去があります。しかし、過保護行政から大きく転換を図った時代がありました。

これは消費者金融業界にとっては大きな問題となりました。財務省(当時は大蔵省)は平成3年4月、中小金融機関に対して、過保護行政をシビアな行政に転換することを宣言しました。

消費者金融

具体的には、平成2年3月期決算で特別に認めた有価証券評価損の償却繰り延べを、平成3年3月期には認めない方針を示したのです。

この施策により、金融業界は大幅な減益を強いられることになったのですが、財務省は目先の決算をつくろうより、自己責任原則を明確にして、経営の健全性を維持すべきだと判断したわけです。

しかし、これは今までぬるま湯につかっていた金融業界にとっては、大きなショックとなりました。平成2年3月期決算では、財務省は全国の消費者金融業界の一割に当たる金融機関に対して、償却の繰り延べを認めました。

この理由は、平成2年初めからの株価の急落で、有価証券の評価損が相当出たからです。これをすべて償却してしまうと、決算は大幅に悪化することは回避できません。そうなると信用不安を招くかもしれないと判断したからです。